Producer, Screenplay, Director:
BUNJI SOTOYAMA
1980年生まれ。福岡県出身。
日本映画学校(現・日本映画大学)演出ゼミ卒。
脚本『星屑夜曲』が「伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞2005」で大賞。老老介護の厳しい現実を見つめた短編映画『此の岸のこと』が海外の映画祭で多数上映され、「モナコ国際映画祭 2011」で短編部門にて「最優秀作品賞」をはじめ5冠を達成。
シルバー世代の恋愛を明るく描いた『燦燦ーさんさんー』のプロットがユナイテッド・シネマ主催「第六回シネマプロットコンペティション」でグランプリを獲得し、自身の脚本・監督による映像化が決定。
長編映画監督デビューを飾った映画『燦燦ーさんさんー』は全国36館にて上映され、「モントリオール世界映画祭2014」より正式招待を受ける。
2014年からは「TSUTAYA」CM演出他、PV、コンサート演出等、活動の幅を広げている。
公式HP:http://bunji-sotoyama.com/
公式Twitter:https://twitter.com/bunjisotoyama
「わさび」「春なれや」Official Site / © 外山文治
コメント
外山監督は道に立ちすくむ人を見つめる。そこに流れている慈悲のような静寂の調べ
岩松 了 (劇作家)
どいつもこいつも過激でトンがった作風を評価しようとする日本のインディペンデント映画界。外山はそんなくそったれな流行には目もくれず、着実に人間の奥底に潜む、理不尽な運命に逆らう想いを、映画ならではの美しさで描いている。
篠原哲雄 (映画監督)
絆を守りぬく人間の強さ。切なく優しい愛に涙が止まりませんでした。大切な人に会いたくなりました。
小椋久美子 (元バドミントン日本代表)
彼が作る映画は端整で凛とした佇まいで瑞々しくて優しくてかわいくてそして時おりピリッとしたわさびが混じる。老いも若きも中年もボケも鬱もヤクザ崩れもみんな同じ目線で見つめる外山監督の視線は抱擁力に溢れメチャクチャ頼もしい。すべての登場人物たちにありったけの愛情が注がれていて、どの人物たちももっともっと観ていたいと思わせる。縦字のタイトルがよく似合うどこを切っても外山文治の3 作品、すべて長編にしてほしいです。
足立紳 (映画監督・脚本家)
【わさび】最初は違和感があるのだ。飛騨高山の美しい自然と街並みの中で皆が深く悲しく歪んでいる事が。でも見終わってふと考えてしまったのだ。自分の事を、家族の事を、身内の事を、改めて。別に僕も僕の回りも闇を抱えているわけではない。でも闇の際を気付かせてくれたのだと思った。どんなに小さくても、その祈りのような希望があるからだ。ギリギリセーフ。そしてそんなこんなを、やっぱり美しい自然と街並みは今日も明日も包み込んでくれるのだなぁと思った。
【春なれや】狂おしいほどの桜が、ずっと我々に無常を突き付けてくる。でも、永遠なんて無いと知りながら、明日を信じる。その積み重ねが生きる事だと強く気付かせてくれるのだ。そして"今"という"点"を若者とのコミュニケーションで"線"に変えてゆく希望を感じて、生と死を乗り越えてゆく人間の逞しさを観る。有り難い映画である。
八嶋智人 (俳優)
以降、同時上映『此の岸のこと』へのコメント
「此の岸のこと」はとてもいい映画だ。夫婦を演じる二人の老人の演技が素晴らしい。職業的俳優とはまったくちがっていて、人生の体験がすべて演技と一体化して、その深さに感動する。まるで韓国の大監督キム・ギドクの初期の作品のように深い悲しみをこめた画面は限りなく美しい。ひとりでも多くの人に是非是非この映画を観ていただきたいと思います。
蜷川幸雄 (演出家)
※ 協力:ニナガワカンパニー
ズシンとくるリアルとファンタジーの塩梅が素敵だなぁと思う。当たり前の事を言っちゃえば、その夫婦の事は、その夫婦にしか理解出来ない。そして夫婦間の介護となれば悲しい結果だとしても、やはりその理解は難しい。しかしとてつもなく身近な問題でもある。リアリティーをもって自分にも迫ってくるものだろう。だからファンタジーを含めた此の世界での物語を僕らは観ておく必要がある気がする。自分の物語を生きるためにも。
八嶋智人 (俳優)